IC-705で海外リフレクタに接続し、海外局と交信(Doozy利用)

発注直後から納品待ちが続いていたハンディー機・ID-52を待ちかねて、我慢しきれずにとうとうIC-705を入手しました。
が、その多機能さと自由度の高さに舌を巻いています。
アイコムさん、先を見据えた、なんだかすごい"無線機"を作っちゃいましたね!!

 

さて。今回は海外リフレクタに簡単に接続して交信する方法のご紹介です。
先般購入したIC-705の取説には「海外リフレクタとの接続について実績がない」と書かれていたので、素人の当局の知る範囲内で無責任にも!投稿することにしました。
但し(常套句ですが)、万一不具合を生じても自己責任お願いします。


使うのはPA7LIM局作成のWindows版無料アプリ、Doozy(ドゥージーです。

https://www.pa7lim.nl/doozy/

余談ですが、この局長さんには以前に東京ハムフェアでお目にかかったことがあります。とても知的で物静かで上品で、むっちゃカッコイイ、スマートな局長さんなのでした!
Doozyを使って気に入られた方は是非、Doozyの画面からPaypalをクリックして寄付(Donation)して差し上げてくださいまし。

 

1.用意したもの

・IC-705 (Firmware ver.1.24)

・WindowsPC(一応当局はWindows10を使用)。インターネット接続済みのこと。

・マイクロUSB/標準USB-A、のデータ通信用ケーブル(百均で購入)

コールサイン名簿への掲載作業
まず、以下に先立って「JARLのD-STAR登録」を完了しておくことは不可欠です。

海外リンク用のコールサイン名簿情報に収載されている必要があるので、以下の項で設定するコールサイン(後ろに半角スペースAなどがあってもよい)で、まず一度、無線機本体から電波を使って、カーチャンクでよいので国内D-STARレピータに(念のためゲート越えで)アクセスしておいてください。(早ければ数時間で、遅くとも2,3日中には収載されます。) 
一度収載されると2,3か月間は有効だそうです。ある日突然海外リフレクタに繋がらなくなるなどの異常が出たら、再度国内ゲート越え通信をして様子を見てください。

 

2.IC-705のメニュー設定

・MENU②→DVGW→ゲートウェイ選択→外部ゲートウェイ:USB(B)

・MENU→SET→自局設定→自局コールサイン(J*3***など)

 及び、送信メッセージ(英文)、を適当に設定。

・MENU→SET→外部端子→USB(B)端子機能
  →USB AF/IF出力→出力選択;AF 

  →USB(B)端子機能:DVデータ

 

3.PCの準備、IC-705の接続

①まず最初に、ICOMホムペからUSBドライバをダウンロードしてインストール。

②上記DoozyのWEBから最新版Doozyを入手してインストール。
 具体的には、拡張子がmsiのファイルを適当なフォルダにダウンロードして、それをダブルクリック、(警告が出たら「詳細」や「次へ」とか、適当に選んでゆく)。

③PCのUSBコネクタと、IC-705のマイクロUSBコネクタを接続し、IC-705の電源をON!

[スタート]を右クリックして、デバイスマネージャを選択。COM/LPTの項目が出ていることと、その中にICOM某の行が2つあることを確認し、CI-Vでない方のCOM番号を控えておく。もし表示されないときは、接続ケーブルの異常(通信用でなく充電用であるとか、断線しているとか)の可能性大です。

★もしいきなり送信モードになるとかの異常があれば直ちに無線機の電源を切ってください。

・一旦IC-705の電源を切って、PCのDoozyを起動。以下の設定をします。

設定アイコン(トンカチマーク)をクリックし、
正しいコールサイン(通常6桁。後ろに/などは不要)を入力。
[Update hosts files]をクリック。次々繰り出される小窓のOKを押してゆく。

ICOM radio]に、上記3③項で控えたCOM番号を設定する。

[SAVE]で保存。

 

4.使い方

①使い始めるとき

・PCと無線機を接続し、PCの「Doozy」を起動する。

・MENU②→DVGW→ゲートウェイ選択が「外部ゲートウェイ(USB(B))」となっているのを確認して、<<ターミナルモード>>を選択。

(当局のは、To:CQCQCQ、From:ターミナルモード(外部)となりました。)

・Doozyの画面操作
左上のONのスライダを右にして、接続先リフレクタとして例えばREF, 030,Cを選択してから、Connectのスライダを右にする。数秒後に、Radio :Connected、Reflector:Linked to REF030C という表示が出ればOKです。


・無線機のマイクとPTTを使ってCQを出してみましょう。
最初は充分なワッチから!
PTTを握るだけでコールバックされることもありますのでご留意を!

 

②終了するとき

Doozy画面では、ConnectとONのスライダを左にスライドさせます。

IC-705では、NENU→DVGW→<<通常モード>>→CALLで、通常交信画面に戻ります。

★何かの拍子に電波発報の送信モードになることがあるようなので、念のため通常交信用のアンテナかダミーロードはちゃんとつけておくようにしましょう。

 

5.参考

海外リフレクタ(一例として、REF始まり)の一覧表です。

http://www.dstarinfo.com/reflectors.aspx

 

6.謝辞

Doozy作者のDavidさんだけでなく、国内におけるリフレクタシステムの開拓では実に多くの先達が関わっていらっしゃいます。当局も大変お世話になってきました。またこのDoozyについても同様です。今後も常にこれら先達の功績に感謝しつつ運用させて頂きたいと思います。